口熊野かみとんだガイドの会:6月5日(金)

皆さんこんにちは。南方熊楠記念館のチョボいちです。今日は、上富田町の「口熊野かみとんだガイドの会」のお招きで、上富田町岡の田中神社と八上神社で観察会をしました。変形菌探しを楽しんでいただけました。田中神社の藤は、紀伊民報で紹介されていたように太くなって、クスノキから縄で吊してもらっていました。神社のまわりの環境が変わったので、森は荒れていますが、変形菌は観察できました。大きな毛虫が落ちてきますので、注意が必要です。クスノキに飲み込まれてしまった手水鉢などがあります。八上神社には大きなイチイガシの樹があって、ムヨウランがありました。熊楠は、珍しい植物があると吹聴すると、何気なく引き抜いてしまう人がいるので、貴重な植物が無くなってしまうので、決して珍しい植物があると言いふらさないように、と門弟に諭しています。葉緑体を持たないムヨウラン(無葉蘭)があるということは、地面にその蘭と共生できる菌類がいるということです。無闇に森の中に踏みこむと、菌が傷みます。森に入って、土壌を踏み荒らしてはいけません。ムヨウランは持ち帰っても家で栽培できるものではありませんので、そっとして置いて下さい。

左は岡川八幡神社です。熊楠はここでも変形菌や植物を観察しました。貴重な植物群落があります。しかし、国道から岡川八幡神社までの梅畑の中の道はたいへん狭くて遠いので、大勢の人で観察に行くのは、オススメできません。八上神社の近くには蛍が見られる小川もあります。