皆さんこんにちは。南方熊楠記念館のチョボいちです。
先週、熊楠関係の先生方と「クエで新年会」をご一緒しました。クエは、大きな近大産で、刺身、鍋、雑炊を堪能して、胃も腸も戴きました。美味しかったです。熊楠が贈り物によく使ったという、「縄巻き寿司」もいただきました。ご飯の代わりに山芋を使って、サワラ(鰆)で包み、イグサで巻いた「なれずし」です。先頃の「熊楠と食」展がきっかけになって復刻されたものです。なれ寿司とはいえ、そんなにくせは無く、山芋の食感が珍しかったです。
クエはこのあたりでも特別な時にしか食べられない高級魚ですが、地元のスーパーマーケットではいろいろな地魚を手に入れることができます。商品ラベルには南紀串本産と書かれていますが、塔島周辺の磯でもよく釣れる「グレ」という魚です。タイのような白身で、この辺ではよく食べます。新鮮なものは刺身にします。もう一種類、黄色いヒゲが生えた「メンドリ」という赤い魚も買いました。こちらも刺身でもいけます。また、「イガミ」というブダイの仲間も売られていました。煮ると日持ちがするので、尾頭つきのまま煮付けにして、お正月料理にします。この地方独特の食材だと思います。翌朝に食べる「にこごり(煮凝り)」も美味しいのです。しかし、イガミはまだ正月価格でちょっと高かったので買いませんでした。また、いつか紹介します。地魚を肴に、熊楠ゆかりの「株式会社世界一統」の銘酒「南方」で一献、いかがですか。
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