皆さん、こんにちは。南方熊楠記念館のチョボいちです。
23日(金)から、特別展「熊野・熊楠を愛するひとたち展」が始まります。熊楠の学問一筋の生活を経済的に支えたのは主に和歌山市の実家の方々です。父南方彌兵衛は和歌山市では有名な実業家で、その様子は「明治12年の長者番附」に見ることが出来ます。父彌兵衛は、熊楠が上京する頃に酒造業をはじめます。その後、熊楠は渡米し、渡英の頃にお父さんは亡くなります。その後を継いだのが弟常楠です。常楠の「南方酒造」は熊楠の英国での生活から那智、田辺での生活を支援し続けました。その会社は現在の「株式会社世界一統」となって今も酒造業を続けています。その縁の会社から、11月16日に資料をお借りしてきました。「前島密著の看板」、「幸田露伴の文章が書かれた包み紙」、世界一統の酒名は大隈重信に選定してもらったなどなど、興味深い資料がたくさんあります。高峰秀子さんや、酒井和歌子さんのポスターも素敵です。演劇「熊楠の家」で熊楠役を演じた「米倉斉加年」氏による「長顔の熊楠」色紙も見事です。ご実家には、徳川頼倫公との家族写真も保存されていました。特別展の超人熊楠を支えた「世界一統コーナー」ぜひ、御覧下さい。