こんにちは閑話猿です。
館長からテイカカズラの実をネタとして提供いただきました。テイカカズラは細長く赤い豆のようなサヤで、その中に種子を格納しています。サヤの中では種子が飛散用の羽毛を揃えて収まっています。
このサヤから種子を取り出すと、種子の羽毛がプロペラのように横へ一気に展開します。これで風にのって生息範囲を広げていくのですね。
余談ですが、テイカカズラらしきものは熊楠が、植物学・魚類学者である宇井縫蔵に宛てた書簡に登場します。これには熊楠が山でミミズのような実がたくさんついた植物を見つけます。熊楠は「自分が大嫌いなミミズのような実がついていた」と書いており、植物の名前はわからなかったようです。おそらく形状からテイカカズラではないかと推測されています。