こんにちは。閑話猿です。本日8月18日は「米の日」です。
熊楠の執筆で食物に関する面白いものをお伝えします。「31 飲食物に様の字付けて呼ぶ」(「紙上問答」『民俗学』:『南方熊楠全集』4巻 514-516頁 平凡社)によると、
吾輩亡父の手代頭だった人などは、心底から米は人を救う菩薩と信じこみ、毎食必ず合掌膜拝して後に食った。
とあり、「膜拝」とは両手をあげ、ひざまずいて拝むことだそうです。食前の合掌かと思いきや恭しく礼拝していたようですね。
この他に、田辺では粥を「オカイサン」、豆を「マメサン」と呼ぶとあります。ただし、何でも「サン・様」をつける訳ではないと指摘しています。このオカイサン・マメサンの呼称は岡山県・香川県・高知県・愛媛県にもあると紙上で回答が得られていました。豆は現在商品名であるため、耳馴染みがありますが、聞いた印象は薄いですね。
関西圏の方が飴のことを「アメチャン」と呼ぶ事例は掲載されて無かったです。
水田と田中神社(上富田町岡にて) |
水田の中に見た足跡 |