おはようございます。閑話猿です。
本日は6月1日です。92年前のこの日、南方熊楠は田辺湾に停泊した御召艦「長門」の上で昭和天皇へご進講を行いました。この時粘菌標本をキャラメルの大箱に入れて献上したエピソードは有名です。
記念館には当時の行幸を一部再現したジオラマもあります。よくご指摘をいただきますが、御召艦「長門」が昭和16年時の姿です。
昭和4年の長門の姿は煙突が2本あり、うち1本は湾曲したものです。長門の設計主任であった平賀譲は「みっともない」という見解だったようですが、逆にこれがシンボルになりました。日本海軍の象徴たる戦艦であり、当時の子どもたちの憧れでもあったのが長門です。
その長門でご進講を行った熊楠はどれほど慶びに満ちていたのか、この穏やかな海を見ながら92年前の情景に想いをはせています。
整備のためケースから一時出しました。 中央が長門。 |
今は漁船が操業している田辺湾 |