ウガ(2)

こんにちは。閑話猿です。

ウガについての続きです。このウガは「カイラギ」とも呼ばれるウミヘビだそうで、特徴的なその尾の先には、何やらついています。

「荒俣宏の妖怪伏魔殿 2020」の説明によると、霊魚であり尾が3つに分かれ、中央のみ先端が数珠のようになっているそうです。そしてウガが捕まれば、尾を切り落とし船玉に供えると漁に恵まれるそうです。

本館の常設展で見られるウガの尾は1本ですが、先端には白いものがついています。実はこれセグロウミヘビの尾にフジツボが寄生しているようです。熊楠は1924(大正13年)6月27日夜に漁師が熊楠のもとへウガを持ち込み観察したことを書いています(「ウガという魚のこと」『南方熊楠全集』2 515-516頁)。と記しています。確かに海で見たら驚いてしまいそうですね。  海蛇の尾に、帯紫肉紅色で介殻なきエボシ貝(バーナックルの茎のあるもの)八、九個寄生し、鰓、髭を舞してその体を屈伸廻旋すること速ければ、略見には画にかける宝珠が線毛状の光明を放ちながら廻転するごとし(『南方熊楠全集』2 515頁)。

霊魚とも言われたウガを常設展示で是非御覧下さい!

※申し訳ありませんが、常設展示室内は「写真撮影禁止」となっています。ご注意ください。

常設展示内のウガ

ウガのスケッチ(『南方熊楠全集』2 515頁)

つづく