こんにちは、学芸員実習生の中川です。
私は今、学芸員の資格をとるためにこの南方熊楠記念館で5日間の実習をさせていただいています。
毎朝記念館までの坂を登っていると多くの植物や生き物の気配を感じますが、もう4日目の今日でさえ、大きな自然のエネルギーに圧倒されてしまいます。
記念館周辺の番所山公園は、昨日開催された粘菌観察会でも粘菌の宝庫であることが判明していますが、実はキノコもたくさん生息しているというのはご存じでしょうか。
今日は学芸員の三村さんが、おそらくイグチ科の大きなキノコを発見されたので、観察させていただきました。図鑑で見てみると、キッコウアワタケに近いようにも見えます。もう古いキノコのようで、触るとボロボロと崩れていきました。
写真一枚目の右側のものはなんと、岩と岩の隙間から生えていて、職員さんたちの間ではど根性キノコと呼ばれていたようです。生命力の強さには驚かされますね。
そのほかにも、本館のすぐ横に落ちていた木の枝には、粘菌の大好物でもあるケガワタケが生えているのも確認できました(写真二枚目)。
こうして熊楠もたくさんの生命を観察していたのかと思うと、なんだか胸が熱くなる毎日です。