こんにちは閑話猿です。
7月1日から9月23日まで特別展「南方熊楠と粘菌・アート作品展」を開催します。
この展示のなかで、岡山県の倉敷市立自然史博物館所蔵の宇野確雄コレクション「熊楠が贈った粘菌標本」を展示します。
これは熊楠とともに高野山に植物採集に同行した宇野確雄が熊楠から贈られた粘菌標本で、1936(昭和11)年に倉敷自然史博物館に受贈されたものです。
宇野確雄(1895-1984)は倉敷市出身で、生涯をかけて国内外の研究者と交流し維管束植物、コケ植物、海藻、菌類など多彩なコレクションを遺しました。そしてこれらのコレクションは倉敷市立自然史博物館設立のきっかけとなりました(同館ホームページ参照)。
さらに宇野は熊楠との交流だけでなく、1920(大正9)年から和歌山の県立海草中学校で教諭をしていたなど和歌山県にもつながりのある人物です。この年に坂口總一郎も加わって熊楠と高野山に登っています。
熊楠の粘菌標本は紙箱やタバコの空き箱に入っているため、非常に個性的です。また和歌山県内での展示は初公開となります。是非展示会場で貴重な標本を見てください。
倉敷市立自然史博物館 https://www.city.kurashiki.okayama.jp/item/153059.htm
宇野確雄 大正9年の写真(南方熊楠顕彰館蔵をトリミング) |