こんにちは閑話猿です。
現在開催中の企画展「南方熊楠と紀南の景勝地-南紀熊野ジオパークフォトコンテストの写真より-」(3月31日まで)には熊楠に関係するコーナーがあるので、展示品を紹介します。
シイノトモシビタケは、光るキノコです。このキノコの学名はMycena luxcoeli(ミケナ=ルックスコエリ)といいラテン語で「天国の光のキノコ」の意味があるそうです。和名に
トモシビ(灯火)とあり光ることを表しています。
このキノコは、1903(明治36)年に熊楠が那智で見ているそうです。熊楠日記によるとこの年の9月19日の項に
此夕右飲店へ牛乳屋の子燐光あるキノコもち来る
とあります。この日熊楠は午前11時から夜まで酒を飲み、口論をして連れ帰られて前後不覚になっています。しかし、最後の条に上記の記載があり、前後不覚になっていてもこの「光るキノコ」のことは覚えていたようです。流石というか、熊楠らしいエピソードですね。
シイノトモシビタケは写真パネルとともに令和3年のクラウドファンディングで製作した模型とともに展示しています。