こんにちは閑話猿です。
10月29日より、きのくに文化月間連携事業 2023年度特別展「南方熊楠と関東大震災-100年前の地震と影響-」を開催しています。
1923(大正12)年の関東大震災は牧野富太郎も経験しています。NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」では、家屋が倒壊し大変なことになっていました。しかし、実際には渋谷の牧野の住居はほとんど影響がなかったそうです。
この時のことを牧野は随筆「大地震の頃」には以下のようにあります。
私は元来天変地異というものに非常な興味を持っていたので、私はこれに驚くよりもこれを心行くまで味わったと言った方が良い。当時私は猿股ひとつで標本を見ていたが、座りながらその揺れ具合を見ていた。(中略)余震が怖いと言って皆庭に蓆を敷いて夜を明かしたが、私だけは家の中にいて揺れるのを楽しんでいた(「大地震の頃」 70~71頁 牧野富太郎『わが植物愛の記』2022年)。
地震の揺れよりも好奇心が先に立った牧野も面白いですね。
この他、「南葵文庫」や「葵」について解説をした牧野の随筆も展示しています。
12月17日には、当館に特別講師をお招きし、シンポジウムを開催いたします。たくさんのご応募お待ちしています。
南方熊楠記念館 特別展シンポジウムのページ