こんにちは、閑話猿です。「丸」といっても某雑誌でもなく、野球選手でもありません。
大型客船「にっぽん丸」が23日から白浜沖で見られます。紀伊民報によりますと27日頃まで停泊しているとのことです。
1907年8月の南方熊楠は、定期購読していたイギリスの雑誌『ノーツ・アンド・クエリーズ』の質問に対して「丸」について投稿しています。これは、雑誌にダグラス・オーウェンという英国人が「日本の船舶に「丸」の字がほとんどついている。これはなぜなのか。」
という疑問を提示し、さらに文章の締めくくりに「貴誌の寄稿家である南方熊楠氏なら、この問題を解決(clear up)できるだろう。」と書いています。これに触発され、熊楠は「丸」について調べ、1907年8月17日号の同誌に返信が掲載されました。
「まる」は「まろ」の変化形であり、親愛を示す語となったとあります。さらに万里の波濤を越えて航海する傑出した性能への親しみをこめた畏敬の念に由来する。船舶に「丸」がつけられたのは、15世紀の日本では一般的であった・・・など、熊楠流の回答が見られます。
今の船にはどの程度「丸」がつけられているのか、真田丸の「丸」は熊楠の挙げた例に該当するのか、気になるところです。
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