こんにちは。閑話猿です。
うっかりしておりました。6月10日はミルクキャラメルの日でした。
ミルクキャラメルといえば、森永製菓株式会社が思い浮かぶところです。なぜこうまで推しているかというと、南方熊楠と森永ミルクキャラメルは関係があるからです。
昭和4年(1929)6月1日に昭和天皇へ熊楠がご進講した際に粘菌の標本をいれていたのが、森永ミルクキャラメルの大箱でした。よく間違われるのが、現在も販売している黄色いパッケージの箱へ粘菌標本を入れていたというものですが、熊楠の用意したのは「大箱」です。小箱が60箱入るサイズだったようです。
渋沢敬三(渋沢栄一の孫)は、戦後昭和天皇から紀南行幸の際「紀南で面白いことがあった」という話をうかがったといいます。従来は献上に桐の箱が使用されていましたが、熊楠は森永ミルクキャラメルの大箱を出してきた事を「それでいいじゃないか」と言われたそうです。後年、思い出されるほど印象深かったのでしょう。
常識にとらわれない熊楠の理が垣間見られるエピソードだと思います。
モリナガデジタルミュージアム 「南方熊楠とミルクキャラメルのふしぎな関係
-ミルクキャラメルの箱の驚くべき使われ方-」
https://www.morinaga.co.jp/museum/history/detail/product/184
展示されているキャラメルの大箱