三枚起請

こんにちは。閑話猿です。

以前いた職場がカラスに悩まされていると連絡がありました。なぜか今年は建物のまわりに集まって糞害がひどいそうです。そんな中、「熊野本宮大社でカラス除けとかないの?」なんて冗談まじりに聞かれました。無いっスね。熊野権現のお使いですもの。

そこで思い出したのが、落語の「三枚起請」です。あらすじは、吉原の遊女が「年季があけたら夫婦になろう」という牛王神符(宝印神符)に起請(神様への誓約、この場合は男女の固い約束も含む)を三人に書いており、都合良く扱われていたことが発覚してしまうというものです。

そこで言われるのが、「熊野の牛王神符に嘘を書くと熊野でカラスが三羽死ぬってんだ!罪なことをするな!」と男が責めると、遊女が「私はこの世のカラスを殺してやりたいんだよ!」と啖呵をきる。そしてオチへ。

熊野本宮大社の牛王神符には88羽のカラスがデザインされているので三羽で済むのか?という疑問もあります。

問合せのあった烏の件は落語のように綺麗に落ち着くのか、経過を見守りたいと思います。今日は五代目古今亭志ん生か、息子の志ん朝の三枚起請でも聞こうと思います。

当館屋上で見たカラス。

お烏さん