皆さんこんにちは。南方熊楠記念館のチョボいちです。
熊楠は猫が大好きでした。でも、家の中でペットとして飼ったのではありません。広いお庭にやってくる野良猫にアワビの貝殻で餌をやっている図があります。日記には、松枝夫人の布団の上で寝転がっている幸せそうな猫や、こたつの前でマントを欲しがっているかわいい猫の絵もあります。熊楠は、庭にやってくる猫が変わっても、全部「チョボ六」という名前で呼んでいます。手紙のなかで、密教談義の説明に猫の絵を描いたりしています。記念館の展示の中にある扁額には、大きな猫の絵が描かれたものがあります。南方酒造から寄贈されたものです。熊楠によると、猫は土宜法龍の似顔絵で、捕まえている白い鼠は信者さんを表し、高僧が信者さんの心をバシッと捕まえた時を描いているそうです。実は、館内展示物の中に、猫の絵が他にもあります。探してみてください。
小春日や猫が鼠をとるところ |
土宜法龍の肖像写真 |