皆さんこんにちは。臨時休館中の南方熊楠記念館チョボいちです。昨日は休暇だったので、期日変更して開館した田辺市立美術館へ行ってきました。爽やかな五月晴、花いっぱいの新庄公園では、ベビーカーを押してお散歩中のお母さんや、シニアをちらほら見かけました。
田辺市立美術館では、「絵本にみる日本画」展を開催しています。
昨年100才で亡くなった掘文子氏の「流れ行く山の季節」、朝倉摂氏「たつのこたろう」、岡村桂三郎氏「海女の珠とり」、竹内浩一氏「羅生門」、福井江太郎氏「駝鳥」など、絵本も置いてあって、日本画の美しさはもちろんですが、お話も心に残ります。「たつのこたろう」は、記憶が甦り懐かしいですし、「駝鳥」は筒井康隆氏の本文が不気味で、今の世の中と重なり合ってしまいます。ぜひ、御覧ください。新緑の中、富田川添いに道路脇の白いウツギ(卯の花)を見ながらドライブして、熊野古道なかへち美術館へ足をのばしました。秋野不矩氏の日本画と「いっすんぼうし」、「きんいろのしか」、「かみながひめ」などの絵本が楽しめます。特に「かみながひめ」は、有吉佐和子氏の本文で道成寺の由来がわかります。南方熊楠記念館が開館すれば、熊楠が羽山君と半分ずつ持っていた道成寺の瓦の片割れを御覧いただけます。
この「絵本にみる日本画」展は、絵本もあるので、お子さんも楽しめますが、たくさんの大人に見てもらいたい展示だと思いました。学芸員さんのセンスは流石です。川沿いのレストランの昼食とセットにすれば、大人の美術館巡りの素敵なドライブになります。オススメします。
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