南方熊楠記念館の本館が、国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。
本館は、昭和３９年５月に起工、昭和４０年３月に竣工し、同年４月１日に開館しました。設計者は、野生司義章(のうす　よしあき)氏です。
本館は鉄筋コンクリート造２階建で、外観はモダニズムを基調としたものですが、重厚な庇を設けた量感のある立面となっており、１９６０年代の建築ムーブメントの一こまを物語るものとなっています。また全国的に知られている野生司義章の作品は少なく、近現代建築史の研究上も貴重な建造物です。
戦後建築家が関わった建造物としては、和歌山県内で初の登録となります。また、白浜町にある建造物としても、初の登録となります。
なお、当館の新館は平成２９年３月に建築(設計者　小嶋一浩(こじま　かずひろ)氏）されましたが、平成３０年１０月に建築三団体まちづくり協議会主催の「きのくに建築大賞(グランプリ)」を受賞しています。