皆さんこんにちは。南方熊楠記念館のチョボいちです。
記念館の御製碑の前のソメイヨシノが七分咲きになっています。近くの民家の裏山のオオシマザクラは満開です。
御製碑前のソメイヨシノ。もう少しで満開です。 | 臨海のオオシマザクラ |
ソメイヨシノは、園芸品種で挿し木で殖やしています。オオシマザクラは道路沿いなどは、人が植えたものもありますが、種子で増えたものもあります。白浜旧有料道路沿いの森では、人が植えたのではなく、自然に増えたオオシマザクラとヤマザクラが競演しています。小さな黒いサクランボのような実ができて、鳥が種を運びます。桜は明るいところでしか成長できないので、他の植物が自分の根元で発芽するのを防ごうとします。葉にクマリンという化学物質が含まれていて、桜の落葉がたまったところでは、ほかの植物は発芽しにくくなります。アレロパシーと呼ばれる現象です。クマリンは桜餅の良い香りのもとですがほかの植物にとっては、発芽抑制物質になります。森のギャップに生えた落葉樹の桜は、しばらくは森を彩るのですが、近くの常緑樹が茂って暗くなると、枯れてその場を譲ります。つまり、自然林では、桜は、森にできた空地が常緑樹林にもどるまでのしばらくの間を華やかに彩る樹なのです。
内之浦のヤマザクラは満開です | 鳥ノ巣で満開のヤマザクラ |
堅田のオオシマザクラも満開です | オオシマザクラ、タブノキ、ヤマザクラ |
道沿いでは、コバノミツバツツジが咲き始めています。この地方の二次林では、ヤマザクラが終わる頃コバノミツバツツジが咲き始めます。田辺市ひき岩のライオンズの森はソメイヨシノの名所で、コバノミツバツツジも多いです。 |