武田薬品工業京都薬用植物園で熊楠の標本閲覧:3月20日(水)

皆さんこんにちは。南方熊楠記念館のチョボいちです。
科学研究助成事業で熊楠の植物標本の整理をしています。2月には東大博物館で、熊楠の標本を見てきました。宇井縫蔵をとおして、熊楠の標本が京都の武田薬品工業株式会社の京都薬用植物園の標本庫にあるかもしれないという情報があり、データベースを調べていただきました。また、普段は公開していない標本ですが、特別にお手数をおかけして標本庫から取り出していただき、拝見しました。標本には宇井の筆跡で「南方熊楠採集」と書かれています。どの標本も保存状態は良く、完璧に保管されています。大変有り難いと思いました。顕彰館、記念館、牧野標本館、東大、武田薬品工業、といろいろな場所に保管されている熊楠の標本は、いずれも明治から昭和にかけての紀伊半島南部の自然の状態を語るに欠かせない貴重な証拠標本です。

正門です。普段は一般公開していません。 神戸にあった明治期の建物を移築。生薬の標本を展示。
ラベルの採集者の欄に熊楠の名が書かれています。 今では絶滅危惧植物になった植物もあります。
京都薬用植物園。花壇の縁取りはテンダイウヤク。 京都御所ではヤマザクラが開花していました。
京都御所特別公開。御車寄の見事な花車。 京都御所のオガタマノキの花