皆さん、こんにちは。記念館の「チョボいち」です。
今日はゴールデンウィーク前半の振替休日で、お客様も多くて、忙しいです。
第2駐車場から記念館への階段で良い香りがします。トベラの白い花が真っ盛りです。トベラは日本では東北南部から南、照葉樹林帯の海岸沿いに多い木で、台湾、韓国、中国の沿岸でも見られます。乾燥や日照りに強いので、公園や庭に良く植えられています。花期は長いですが、花の色は白からクリーム色へ変わっていきます。
トベラの学名はPitosporum tobira(Thunb.)W.T.Aitonです。種小名に「tobira」とあります。これは「扉」に関係した名前で、節分に柊鰯の代わりにこの枝や葉を用いたことから名付けられたそうです。なぜ鬼避けになるのかには、葉や枝が臭いからという説と、あるいは葉や枝を燃やすとパチパチいうので鬼が嫌うからという説があります。英名は「Japanese cheesewood」で「日本のチーズの木」です。花は良い香りがするのですが、枝や葉には特有の臭いがあるので、この臭いにちなんだ英名なのでしょう。隠語では「トベラ」にはあまり印象が良くない意味があるようです。熊楠が好きそうな話題ですが、熊楠がこのことについて書いているのは、見たことがありません。
ミツバチや大きなハチの仲間、いろんな蝶も花の良い香りに誘われてたくさん来ます。昆虫の種名まで判らないのが残念です。今年は例年の変形菌教室に加えて昆虫教室も夏休みに予定していますので、そこで勉強したいです。詳しい予定が決まりましたらお知らせします。